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おてんばでお年頃な姫ちゃんは生まれつき人の顔がわからない障害(相貌失認)があるとわかりました&思春期真っ只中の太郎くんも日々進化中!


by 母上

認知症事故訴訟で考える…

こんな記事を発見
<認知症事故訴訟>JR東海に逆転勝訴

弁護士ドットコム 3月1日(火)18時0分配信


<認知症事故訴訟>「肩の荷がおりてホッとした」JR東海に逆転勝訴の家族がコメント
男性の家族側の弁護団・浅岡輝彦弁護士
 認知症の91歳の男性が徘徊中に線路に立ち入り、列車にはねられて死亡する事故が2007年、愛知県大府市で起きた。この事故をめぐって、JR東海が、男性の家族に損害賠償を求めていた訴訟で、最高裁判所第3小法廷は3月1日、男性の妻に賠償責任を認めた2審判決を破棄して、JR東海の請求を退ける逆転判決を言い渡した。
 判決後、男性の家族側の弁護団が東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開いた。浅岡輝彦弁護士は「家族側の主張が全面的に取り入れられた素晴らしい判決だった」「画期的な判決だった」と述べた。
 また、男性の長男は弁護団を通じて、「最高裁におかれましては、大変あたたかい判断をしていただき、心より感謝しています。父も喜んでいると思います。8年間いろいろなことがありましたが、これで肩の荷がおりてホッとした思いです」というコメントを発表した。

<中略>

 浅岡弁護士は会見で、「配偶者や家族であることだけでは、『監督義務者』にあたらず、特別な状況がなければ、監督責任を負わないと判示された。画期的な判決だったと評価している。家族法の分野についても重要で、成年後見人の制度についても、とても素晴らしい判決だった」と強調した。

 JR東海は「個々にはお気の毒な事情があることは十分に承知しているが、当社としては、列車の運行に支障が生じ、振替輸送に係る費用なども発生したことから、裁判所の判断を求めたものであります。今回の判決については、最高裁の判決でありますので、真摯に受け止めます」というコメントを発表した。

テレビでも取り上げられ、注目の裁判でした。

私の母が結婚した時に、父は養父(父の伯父)がいました。
養父と言っても戸籍上の事で、実際に育てていたのは実の親でしたが、兄弟が多かった為に末っ子の父が独身の伯父さんの養子になっていたそうです。
この養父が今で言う認知症になってしまったそうです。
私の弟が産まれた頃には一緒に生活していたそうです。
徘徊が頻繁で、突然電車で出かけたけれど帰れなくなって警察から連絡が来た事も何度もあったそうです。
捜索願を出した事も何度かあったそうです。
赤ちゃんだった弟が昼寝をしたすきに買い物に行き、帰ったら寝ている弟の横で包丁を持った伯父さんが立っていた事もあったそうです。
20代だった母は、幼かった私と産まれたばかりの弟がいて、さらに認知症の伯父さん…
想像もできないくらいの苦労だったと思います。

今回のニュースを見て、家族に賠償を求めるなんて酷な話しだと思いました。
介護をしている家族に、24時間監視しているなんて無理です。
首に縄をつけていろとでも言うのでしょうか?
施設に入れればいいとでも?
介護施設に受け入れる枠がない事だって多いし、金銭的な問題もあります。

JR東海側の意見もわかります。実際に多額の費用が発生しているわけですからね…

これから嫌でも深刻な少子高齢化社会になります。
認知症の数が激増する事でしょう。
下手したら、夫婦2人で4人の介護をしなくてはいけない時代です。
今回の最高裁の判決には安堵した人は多いのではないでしょうか?
だからと言って、認知症の家族を監督しなくてもいいという事ではありません。
家庭での介護には限界があるという事です。

私だって、明日は我が身です。

これを機に、保険会社には、一緒に生活していない遠くで暮らす家族も対象になる賠償保険(すでにあるかは未確認)のような物を出してほしいです。
鉄道会社も自衛策を練っていただいて、簡単に線路に入れないようにするとかして頂きたいです。

by stretch_tongari | 2016-03-01 19:54 | NEWSで考える | Comments(0)